FIRE BIRD 火の鳥 / 熊本県阿蘇地方には、9万年前の噴火でできた巨大カルデラに5万人が住む。 そこにある日本一の広さの草原が元になって、湧き水や肥料が生まれ、水田と畑で食物が生まれ、全てがサイクルとなって人の営みが成り立っている。少なくとも1000年以上前から放牧地としての草原が続いている。 しかし近年は、牛の放牧か飼料のための採草、あるいは野焼きによってその草原を維持することが難しくなってきており、バランスを維持していた自然との共生は岐路に立っている。 2016年の熊本地震のように、水害や噴火など、自然災害が多発する地でもある。恩恵も、被害も人間に与える自然。人間はその自然の一部であり、生かされていて、そのことを受け入れて生を歩む。 少なくとも1000年もの間、阿蘇の人たちは、時には破壊するその自然と共生してきたのだ。「FIRE BIRD 火の鳥」は、阿蘇での人と自然との共生を視覚的に伝えるものである。 第1回GOJO-AWARD受賞作
続きを読む2025/03/29
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