12ヶ月のための絵画
2013年9月からはじめた12ヶ月連続で新作を発表するプロジェクト「12ヶ月のための絵画」は、日本画の主題にある「月次絵(つきなみえ)」に倣い、ひと月に1点(組)の作品を制作し、展示してきました。
新作とともに12人の執筆者が近藤恵介や作品についての多彩なテキストを添え、様々な視点を介入させたことも、このプロジェクトの特徴です。
本プロジェクトを辿る本書は、あえて展覧会という形を選ばずに発表された12作品と12本のテキストが対をなし構成されます。
「日々絵を描いているとそういう生活のなかからでしか見出し得ない感覚を知ることになる。知らなかったことを知る。絵画の立場でものを考えるようになったり、日々の営みの間に筆致が入り込んできたり、昨日みた他人の絵の続きを自分が描いているような気がしたり、ついさっき人と話した内容が色と形に姿を変えて画面のうえに定着したりと、絵画と日常がない交ぜになってゆく。絵具が乾いていない状態の絵を持ち運ぶと絵具が手についたり、壁についたり、人の服についたり、逆にその服の繊維が画面にひっついたり、宙に舞っていた埃が絵具に紛れ込んでしまうように。」近藤恵介
― 出版社説明文より抜粋
- 判型
- 204 x 148 mm
- 頁数
- 80頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2014
- ISBN
- 978-4-908062-01-8 C0071