Since I was 25
「いってらっしゃい」と見送ってくれる母、
毎日のように通る駅前の道が、リズムのようにフィルムに写る。
職場までの通勤時間、帰りの電車内。
前を歩く人に自分を投影し、シャッターを切る。
そしてフィルムがたまれば、お風呂場で現像、自分の部屋を暗室にしてプリント。それを繰り返す。
気がついたら、10年の時が過ぎていた。
25歳から、変わらないことと、変わったことが入り混じる。
当然のように通っていた場所が、もう行けない場所になり、もう会えなくなった人もいる。
緊張していた場所が、癒しの場所になり、一緒に時間を過ごすことが当たり前になった人もいる。
今こうして写真を見ると、日々の変化を改めて思い知らされる。
それが、写真の力だとも思う。
― 佐藤春菜(本書あとがきより)
写真家の尾仲浩二が編集を手掛けている。
- 判型
- 235 × 225 mm
- 頁数
- 48頁、掲載作品55点
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2022
- 言語
- 英語、日本語
- エディション
- 450