shashasha 写々者

『Jan Groover, Photographer: Laboratory of Forms』は、この忘れ去られたアメリカ人アーティストの人生と作品を再発見する一冊です。ヤン・グルーバー（1943-2012）は画家としてキャリアをスタートさせましたが、1970年代には主に写真に転向し、両方の分野を融合させた独特の芸術的スタイルを確立しました。彼女は特に、慎重に構成された静物写真で知られていました。1980年代後半になると、彼女の写真は写真芸術を受け入れ始めたばかりのギャラリーに求められるようになり、ニューヨーク近代美術館で写真の個展を開催した数少ない女性の一人となりました。1990年代になると、ニューヨーク・タイムズ紙は彼女の作品を「極限まで美しく、卓越した作品」と評しました。

本書では、アメリカでの始まりからフランス西部での晩年まで、初めてグルーバーのキャリアの全貌が図解付きで紹介されています。彼女の人生と作品、そして芸術家としての重要性について書かれたエッセイが、彼女の夫であり、フランスの芸術家・批評家でもあるBruce Boiceによる個人的な寄稿とともに、作品を補完しています。