冬の旅 

冬の旅 

徳平尚彦

出版社:うたかた堂

私は日本人なら誰もが共感する、冬 北 旅 の三つのキイワードを使い、 日本人の心の中にある普遍的なストーリーを描きたかった。

それはラブストーリーである。

最初にイメージとしてあったのは、女性が雪の中をどこまでも歩いているシーンだ。
舞台は雪深い日本海だ。移動は列車でなければいけない。 服は黒にした。黒い服は喪服を思わせる。彼女は恋人を亡くしたのかも知れない。

2001年の冬、彼女と私は最初の撮影地 香住 へと向かった。 最初の旅が終わり、彼女とは別れてしまったが、私はその後、島根 鳥取 舞鶴 金沢 酒田 へと旅を続けた。 何かを探す旅ではない。私の傍らには常に彼女のイメージがあった。

途中何度か撮影を中断した。永遠の物語を作り出す事が不安だったのだ。 最初の撮影から12年がすぎ、2013年に全ての撮影が終了した。
しかし彼女の旅は終わらない。 私が作り出したストーリーの中で永遠に旅を続けるのだ。 それは人々の心の中にある遠い日の幻影である。

― 作者ホームページより

キーワード: スナップショット

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判型
210 x 210 mm
頁数
40頁
製本
ソフトカバー
発行年
2016
言語
英語、日本語
エディション
500

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