Geography
佐藤信太郎は、1969年生まれの写真家で、東京の街をテーマに制作を続けています。90年代後半に繁華街を撮影したシリーズ「夜光」、非常階段という独自の視点から東京の夕景を撮影したシリーズ「非常階段東京」、そして東京スカイツリーの建設によって変わりゆく街の風景を捉えた「東京|天空樹 Risen in the East」などの作品で知られています。佐藤は、変わり続ける都市の表層を写しながらも、街そのもの骨格や根底に流れるダイナミズムを浮き彫りにするという一貫したテーマで制作し続けています。
本書「Geography」は、1992年の冬に東京湾岸の埋め立て地の地面を8×10の大型カメラで撮影した作品です。平面を平面のまま撮るというシンプルな手法で撮影された本作は、佐藤の原点ともいえるでしょう。
距離感がつかめずミクロにもマクロにも見える可変的なイメージは、都市の深層に潜む静かな時間の流れや、東京の都市形成に大きく作用している地形の存在をも感じさせます。
― 出版社説明文より
- 判型
- 370 × 263 mm
- 頁数
- 66頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2019
- 言語
- 英語、日本語
- エディション
- 500